吉祥寺のクラフトビールならP2B Haus (ピーツービーハウス)

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クラフトビールアーカイブ
忽布古丹
Stuck & Flow (Roggenbier)

Stuck & Flow (Roggenbier)
ブルワリー 忽布古丹 (上富良野)
ABV 5% / IBU 32
P2B Haus スタッフからの紹介コメント
むっちり旨みの詰まったライ麦入りビール。ドイツパンをかじっているような穀物の豊かさとほんのりスパイシーさ。ケーニッヒのソーセージと共に是非!
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P2B Haus で飲めたとき

ブルワリーからのビールの紹介コメント

ドイツ語でRoggen=ライ麦、bier=ビールなので、ロッゲンビアはそのまま「ライ麦ビール」という意味になります。かつてドイツ・バイエルン地方で親しまれていた伝統的なビアスタイルですが、ビール純粋令によってライ麦の使用が制限され、姿を消しました。その後、500年近くの時を経て復活し、個性的な風味を持つビールとして再び注目されています。通常はヴァイツェン酵母を使い、バナナやクローブのようなエステル香を伴うことが多いのですが、今回はあえてラガー酵母で仕込みました。ライ麦特有の風味を、よりストレートに引き出すためです。 ライ麦の特徴といえば、胡椒のようなスパイシーなフレーバーと、とろみのある質感。ただ、このとろみはブルワーにとって試練でもあります。ビール醸造の過程で、麦汁を濾過する「ロイター」と言われる工程があります。ザルのようにスリットが入った濾過板の上にもろみを流し込むことで、麦芽の殻がフィルターの役割をし、もろみから液体だけを取り出す作業です。この際麦汁にとろみがあると、麦汁が非常に詰まりやすくなってしまうのです。あんかけをコーヒーフィルターで濾すことを想像していただくとわかりやすいでしょうか? 今回も対策は施しましたが、それでもロイターが詰まってしまいました。緊張が走るなか試行錯誤を重ね、なんとか仕込みは続けられましたが、苦闘ののちに生まれたこのビールには、ライ麦の個性とともに、ブルワーの願いと祈りもすこし込められているかもしれません。 仕上がったビールには、ライ麦の心地よいスパイシーさ、素朴な甘さ、とろみのある滑らかな口当たりがしっかりと現れてくれました。そこにローストモルトの香りと、上富良野産ホップとUKホップの穏やかなハーバルさとビター感が加わり、派手さはありませんが、じんわりと染み入るようなおいしさがあります。マッシュポテトやソーセージをつまみに、ゆるりと楽しむのが似合うビールです。きっとグラスを傾けるたびに、日頃の疲れも流してくれることでしょう。
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