ドイツのミュンヘンで毎年9月から10月にかけて開催される世界最大級のお祭りと、その祭典のためにつくられるビールが「Oktoberfest（オクトーバーフェスト）」と呼ばれていることをご存知の方は多いのかもしれません。一方で、このビールが地元でWiesn（ヴィーゼン）と呼ばれていることはあまり有名ではありません。会場となるテレージエンヴィーゼ（緑地）のバイエルン語での呼び方です。 Wiesnは、フェストビアやヴィーゼンビアとも呼ばれており、アルコール度数がやや高く、味わいが濃いのが特徴です。Wiesnビールは、伝統と歓喜に満ちたオクトーバーフェストの象徴であり、醸造技術の粋を集めた濃厚で香り高いラガービールです。 今回は、捻りとして、スモークビールの「Rauch（ラオホ）」から回収した、燻香を纏う「燻製」酵母を使って醸しました。これはシュレンケルラが用いるテクニカルで、トラディショナルな手法です。「燻製」酵母で別のビールを発酵させることで、かすかにスモーキーな特徴を取り込むことができます。言われないと分からない、あるいは言われても分からない程度の細部にもこだわるのがクラフトマンシップというものではないでしょうか。 1リットルのマスジョッキに注がれるWiesnには人々の「歓び」が詰め込まれています。濃厚な味わいと華やかな香りが、祭りの雰囲気を盛り上げます。1リットルのジョッキに注がれたWiesnビールを手にすれば、あなたもオクトーバーフェストの一員です。友人や見知らぬ人と「プロスト！」と乾杯し、楽しく飲みましょう。何彼につけて、乾杯しましょう。気持ちの持ちようで毎日がお祭り。自分にご褒美、大切な人への祝福、すべてが祭りごと。一度きりの人生、楽しく、美味しく生きていこうじゃありませんか。